平成30年平成29年3・4・5月号 平成28年7・8月号 平成28年2月号 


<平成30年度>
中小企業経営者必読!
経営コンサルティングも手掛ける 現役社長が
経営戦略をアドバイス!

中小企業の経営目的はわかりやすく言えば、その企業(チーム)で働いているチーム各員が、斬新な発想(社会に貢献しつつ、自社にもメリットのある考え方)と仕入先と強調しミスのないスピーディーな作業で、業績(出荷数)アップさせて、そのチーム各員が収入アップのために行う業務活動である。

 


A
表題の件を中小企業のA社は、次の7つのことをして経営している。


①企業規模の管理を「定数精鋭主義」で行っている。一般に伝われる「少数精鋭主義」ではありません。

②例えば商品のアイテム数を約100品前後の定数にしている。(これがポイントです)

③在庫数を4区分して、それも他社に類をみないユニークな愛称名をつけてわかりやすく管理している。

④今期の目標数値は「出荷数」としている。それは普通の企業が行っている目標数値を「売上高とか粗利額」等を目標ではなく「出荷数」である。その理由は別項目で学習してください。

⑤上記の目標達成するために「在庫2回転以上」をさせる考動もとっている。

⑥この「在庫2回転以上」を必達させるために「安く売っても、儲かる仕組み」を構築しつつある。つまり在庫を減らし、出荷数をアップさせるやり方です。そのベースは「定番品の安さ」を武器としている。

⑦この「安く売っても儲かる仕組み」を成功させるためには、その仕組みの理念を理解しないと成功しません。その理念についてA企業は社員に徹底教育して日常の作業をキッチリできる様にしている。


 


B
安く売って儲かるには、一般的には、経費を極端に減らすと言う単純なことが考えられます。ではその経費は何であるかと言うと、すぐ答えが出るのは「家賃とか人件費」等の各種固定経費である。しかし、そういう経費は不可欠なものであるから、大きく減らすということは困難である。では何か他に適当な経費はないか工夫をしなくては、ならないのです。先ずは、2つのヒントが考えられます。

①ものを移動する(流れる)
②ものを在庫する(滞留する)

この2つの内容をいかに工夫するかが、この仕組みの中で、1番重要な工夫と考えられます。この考え方が、「安く売っても、儲かる仕組み」の経営の基本的理念です。つまり「利は元にあり」という考え方です。以上は経費節減のために取った基本的方法で、工場との信頼関係によってできた流通経費の短縮に工夫を重ねた「逆転の発想」です。

 


C
次なる方法は、商品のコンセプトをどのようなものにし、どのように商品を開発し販売するか。又、目標値を何にするか、と言うことです。では以上のことを6つまでまとめてみよう。

①自社にあった強いカテゴリーは何が良いのか、まずカテゴリーを考えてみよう。そしてそのカテゴリーの中で日常よく使われる定番品の中から強い商品を作ることです。

②商品が決まったら、その商品の仕入れ先、または生産する工場はどこか調査し、取引開始の作業を行う。問題はここである。得意先を作る以上に難しいかもしれない。つまり、客づくりも重要だが併行して仕入れ先(工場)づくりも重要視した「逆転の発想」である。

③目標数値は出荷数にするとベターである。その理由は、工場もまた配送会社も在庫管理での保管会社も、又、営業での販売数も全て共通した出荷数で表現できるからである。更に良いことは処分品や特売品も出荷数にカウントされるから営業員もモチベーションが出るメリットがある。

④問題は出荷数と在庫の関係であるが、出荷数は在庫数の2倍以上と考えるべきだろう。それは資金効率から見ても必ず必要な数値であるからです。できれば3倍を目標としたい。

⑤後は商品の売価設定である。つまり、いかに安く販売できる価格を出せるかがベースになるから大変重要な作業である。それは、3つの配送のやり方で、売価設定が変わってくると言うことを、よく理解しておこう。

⑥そして粗利を何%にするかは、世の中の投資信託利回りを基準にして、最低でもそれ以上のものが取れる売価設定はしよう。その理由は、投資信託はノーオペレーションでその利回りは約5%位を投資家は得られる利益だからです。しかし経営している場合は、何らかの人を使ったりした経費が必要であるから、それ以上の粗利は、少なくとも必要であると言うことです。問題はこの売価設定で価格競争力があるかをシミュレーションしてみる事です。


 


D
以上の「安く売っても、儲かる仕組み」の理念が理解できたら、その企業の定数精鋭と言われているチーム各員が、それぞれの作業の役割をきっちり活動しているかである。そのため、次の6つのことを行いましょう。

①社内全体に連絡やコミュニケーションがよくできているか、つまり担当者が休んだ場合、他の人がカバーできるシステムがあるかという事です。A企業は「再読」と言うツールでこれを行っている。日常の事は「連絡ノート」を記入している。

②なぜならば、世の中は「働き方改革」と称したワークシェアの働き方が多いからである。

③そのためミスを発生させると、全員が困ることになり業務に支障をきたすからである。

④このためミスを全員共有する仕組みを作る必要があります。それがミスノートである。つまり「他人のミスは自分のミス、自分のミスは他人のミス」と考えればミスが発生することをかなり防ぐことができるからです。同じミスを防止するためにも必要です。

⑤ミスは業務悪化の原因にもなります。だからそれを防止するためにも、オープン化してみんなが共有できる体制を取ろう。そのためにも、ミスノートまたは連絡ノートと言う呼称でも良いからプラス思考でミスが発見されたら記入し、全員がそれを改善する協力体制を取ろう。

⑥そして、もしミス等を指摘された場合は、よく指摘くださり同じミスをしないと言う感謝の意志をこめて、これからもお互い様と言う気持ちで作業をする。このような社内のチームワークが良いと、企業の業績はアップするものである。


 


E
会社内でのすべての作業は「次の人のために、または次の作業工程のために、成されているのだ」ということが、骨身にしみて分かれば、現在自分がやっている仕事をきっちりやり込むことができます。 たとえば、次のような基本が大事です。

①入荷した商品を倉庫に入れるときは、出荷のときのことを考えた商品の積み方や入れ方をさせる。つまり「先入れ・先出し」をしやすくするために、入荷時に考えて置き場所を決めさせる。

②伝言や伝達のメモを相手に渡すときは、必ず日時、相手の名前、および自分の名前を記入させる。

このように次の仕事が求めているように、し易いように、いまの仕事をすれば、仕事は順次うまく進んで、効率アップすることは間違いありません。

以上の内容を端的に言えば、良い仕事(作業)とは次工程主義を徹底させよという事です。 今、A企業はこの事に取り組んで、安く売っても儲かる仕組みを実行中です。


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