<平成28年7・8月号>
中小企業経営者必読!
経営コンサルティングも手掛ける 現役社長が
経営戦略をアドバイス!

世の中「アベノミクス」は各マスコミが、発信している通り厳しくなっている。こういう時こそ中小企業は協力したワンランク上の「安く売っても儲かる仕組み」をつくる必要となった。
具体的にはどう協力したらよいか、キーワード を活用して実現させている、
ある企業のヤリ方を紹介しよう。

 


A
企業経営で安く売って儲けるか、又は高く売って儲けるか?よく議論されるが、これは富士山へ登山するのに、体力次第で静岡県(表)からも登れるし又は山梨県(裏)からも登れるのとよく似ている話である。つまり、どちら側からでも登れるし又は登れないのだ。企業経営の場合はチエの出し方次第となる。失敗もするからだ。
そのコツは次の3K+1Kにある。特にプラス1Kが必要だ。


1K   気力(めげない心)やり抜く精神力
2K   工夫力(考える力、少し先をもみる力)先見力
3K   継続力(継続は力なりとブレない心)
プラス1K   協力者(仕入先開発力)


1番から3番までは本人の問題で解決できるがプラス1Kの協力者を得るには経営では仕入先に対しては「上から目線の態度」をとらない心得。又、人の意見を「謙虚」に聞く耳を持つ事がコツである。

話は少しそれるが、今の経営状況下で業績UPを早くしたい場合、特に売り上げを早くUPしたい企業はこの付加価値の付いたユニークな新商品開発と営業開発は時間とカネがかかるタメ、一時中止又は保留する位の覚悟が必要です。つまり、「安く売って儲かる仕組」を実行した方がベターであることをお薦めします。そのタメ現状に於いて成功の可能性のたかい、あるモノ活用を応用して準新商品を作るコトをおすすめします。


 

B
この様に安く売って儲かる仕組みを学習しても「総論賛成各論放置」又は忘れがあっては成功しない。このタメ3ツのキーワードU S Aを使って説明する。
は売れている実績のある商品の売価を安くしてもよいから、 スピード(回転)を上げて
売る必要がある。と同時に の粗利のとれる工夫をした売り方を、並行して実行しなくては、
単に売上をあげ安く売ることだけでは利益もなく、しかも資金繰りばかりに昼夜明け暮れる経営になるから注意が必要だ。
つまりU S Aとは、わかりやすく下記すると

  売れている実績がある商品を定番特値営業で売りづくりをして
  スピード(回転)早く、在庫はできるだけ少なくして売り、その上
  粗利もとれる「あるモノ活用」で工夫した仕入、発注、納品、の作業指示をミスなくセヨである。

 


C
では安く売っても儲かる仕組を別の角度より説明しよう。先ず、売りづくりは3ツある。
1ツ目はオンリーワン的なユニークな「新商品力」を、2ツ目は営業員のセンスある営業力による売りづくりである。この2ツは時間及びカネがかかる。そこで3ツ目の安売(特値商品)で、表題の内容を成功させることである。それにはスピード感の出る商品回転を活用する事だ。つまり安く売っても儲かるには仕組み(回転のある売上)が必要だという事です。では回転をUPするには「プラス1Kの協力者」が必要である。
それは、事項Dの図にある仕入先A社の協力を得るということです。それを行うコツは次の3つです。
1つ、B社は商品を納入してもらうのに、仕入先A社の倉庫より配送してもらうのではなく、仕入先A社と取り決めた少ロットを工場から配送してもらうことである。
2つ、その場合、納入のリードタイムが2日とかまたは4日必要である場合、そのリードタイムを考えて、A社に商品を受注する必要がある。
3つ、上記を行うことのより、仕入先A社に対し、B社はその分、安くしてもらうことができる。その場合、工場に置いてある商品の在庫負担は、仕入先A社が責任を持つことになる。つまり、大量在庫を持つ必要のないコトがB社のメリットになることを理解しよう。だからB社は最小ロットおよび納入リードタイムを守ることが必要となる。


 


D
以上のことをB社はA社と協議して実行することでB社は安く商品が仕入れできて、その上入荷ロットも少なく在庫負担の少ない経営が、できるということです。これをわかりやすく次の通り図で詳細します。



上記の通り、B社に商品を納入するのを一旦A社に保管して、A社がB社に再配送するコストアップの流れを変えて、工場からB社に配送する仕組みを作ることです。
このやり方はほとんどの人は「商品を安く仕入れできる仕組み」であることを理解できているが、いざとなるとできないのが普通であり、その理由は工場への発注はロットが多く在庫負担が多大であるから、それをあえて行うには、A社がリスクを取り、商品を工場に発注依頼して生産と在庫責任を持って行うことです。このタメA社は工場に依頼されなければなりません。またB社には少ロットの発注数と納入リードタイムを守ってもらうことが必要なわけです。
このことにより、B社のメリットは通常より安く商品が仕入れでき、売上アップのメリットがでる。また工場はあらかじめ生産することで稼働率がアップする。これにより工場とB社とA社の三方三得の流れができて、三社がハッピーになるということです。この様に3社が信頼しあって行う事で安く売っても儲かる仕組みができるという訳です。

 


E
《まとめ》
脱デフレ政策の中座と為替相場が円高傾向にもどりつつある。又、中国経済の不況そしてマイナス金利政策等々の多くの疑問のある原因で「人手不足と消費低迷」が発生している。この様な経済の環境下に於いては少ロットの在庫リスクもとらない「ノーリスク・ハイリターン」の経営方式はハッキリ云って仕入値がが高くなり儲からない経営となる可能性が高いのです。このタメせいぜい「ミドルリスク・ミドルリターン」又は「ローリスク・ローリターン」の逆転の発想で確実な経営をして生き残る経営が必要です。そのタメに上記した3社の協力が今後の経営では必要ということです。

 
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